島根と鳥取に行った(旅行メモ)

先日(2022年3月)、2泊3日で山陰地方(島根、鳥取)に旅行に行ってきました。

まだ記憶が新しいうちに、感想を記録しておこうと思います。

これまで書いた旅行記とは異なり、人に読んでもらうことをあまり想定せず、完全にメモとして列挙したような形ですが、部分的には役に立つかもしれないので、あの辺に旅行予定がある人・なんか暇な人は読んでみてください。

 

旅行の趣旨

・島根と鳥取は観光どころか、通り道として通過したことすらなかった。そんな一切行ったことがない県が8県くらいあり、生きてるうちに全部行きたいなーという思いがあったので今回その一環で行くことにした。

・超ざっくりな旅程としては、

1日目:朝に名古屋から出雲空港へ。石見銀山ほか島根県内をまわる

2日目:朝に出雲大社。昼過ぎから鳥取

3日目:出雲から名古屋へ帰る

である。宿は2泊とも出雲市内である。

スポットごとまとめと感想

石見銀山

f:id:capp_10k:20220326232957j:plain

・主要エリア内は車を乗り入れられない。やや離れたところに石見銀山世界遺産センターという広い駐車場を備えた施設があるので、そこに車を止めてから5~7分くらいバスに乗って主要エリアに行く形になる。一応主要エリア直近にも車を止められる駐車場があるが、休日はすぐに混む(私がついた11時頃は既に満車だった。

世界遺産センターは駐車場兼ガイド施設で、コンパクトながらこのエリアの歴史とか実際の銀採掘・精錬方法とかが知れる展示があるので見ておくとよい。所要時間1時間くらい。

f:id:capp_10k:20220326232606j:plain

石見銀山世界遺産センター

・主要エリアは、街並みエリア(銀山が栄えていたころの古い建物が残っていい雰囲気)と龍源寺間歩(常時見学可能な実際に銀採掘がされていた場所)があるエリアにざっくり分かれている。街並みエリアはそれなりにバス停がありエリア端っこの資料館近くまでバスで行けるのだが、龍源寺間歩があるあたりはバスが乗り入れておらず最寄りバス停から2kmくらい離れている。よって行くには実質的にはレンタサイクルか歩きになる。私はレンタサイクルを使う予定だったが雨が降っていたので断念した。そうなると実質徒歩のみになる。

(この他に間歩までを定期運行しているカートがあるらしいとGoogle mapのレビューに書いてあった。ただこれは1回4人ほどしか乗れない上に運行本数もすごく多いわけではないので不安定らしい。ただ私が行ったときは走っているところすら見なかった)

f:id:capp_10k:20220326232704j:plain

街並みエリアの入り口付近。いい雰囲気

・私は世界遺産センターと、龍源寺間歩(実際に銀採掘がされていた坑道)を見学する予定で2時間くらい見ていたが、先述の理由で結果的に3.5時間くらい滞在することになった。今後計画する人は天気に気を付けるとよい。

・せっかく長時間いるなら...と、主要エリアの駐車場付近で有料で受付している地元のお年寄りがやっているタイプの観光ガイドさんと一緒に行った。

間歩まで2kmくらい歩くためその過程で本筋と関係ない話もそれなりにあり、「そこに小学校があって...」と道中にあった全校生徒10人そこそこの小学校の話が出てきたり、「そこの〇〇さんの家は都会から移住してきた人で△△が趣味」とかめちゃくちゃプライベートな情報まで出てきたりしていた。田舎特有の地域住民のつながりの密さを感じ、のんのんびよりみたいな世界だなあと思った。

・もちろん関係ない話だけでなく、道中の銀山関係のスポットについても解説してもらえたし、龍源寺間歩のなかでは、これが鉱脈で~とか、手掘りの跡はこれで~とか案内板にのっていない情報をガイドさんからは聞けたので、ガイドさんと一緒にいってよかった。

f:id:capp_10k:20220326232819j:plain

龍源寺間歩の中

・総評として、世界遺産になっているのでとりあえず行っとくべき系スポットであるが、歴史とか地学とか好きな人は特に楽しいと思う。私は歴史が好きなので楽しかった。

物部神社

f:id:capp_10k:20220326233138j:plain

・銀山行ったら既に夕方になっていたので、この後は奥出雲でたたら製鉄がらみの博物館に行く予定だったのを取りやめて急遽行くことにした。銀山から車で15分で着く。

石見国一宮の神社だそうで確かに立派。名前から察しがつく通り、古代史でよく登場する物部氏の祖先とされる神様を祭っている。文武両道とか鎮魂とか勝運の神として知られているらしい。

f:id:capp_10k:20220326233216j:plain

(土砂降り故にうまく撮れていないがお許し願いたい)

パーソロンの像がご神馬として飾ってあった。この神社の氏子がパーソロンの馬主ということで建てられたらしい。七冠馬シンボリルドルフ等、産駒が偉大な戦績を残しており、まさにご神馬である。豪雨なこともあり、水も滴るいいお馬さんになっていた。

f:id:capp_10k:20220326233822j:plain

パーソロン

稲佐の浜

f:id:capp_10k:20220326233956j:plain

・日本神話で国譲り神話の舞台として登場する、出雲大社付近の海岸。写真に写っている大岩は弁天島といい鳥居が建っている。初日夕方に出雲市内のホテルに向かう途中で天気が好転しつつある気がしたので水平線に沈む夕日が拝めるのではと思い寄り道した(ついたときは普通に雨+強風だったが)

なぜか写真を見返すと天気が悪くないように見えるが傘もさせぬほどの強風だった。

・雨+強風で、海を見るには最悪の環境なのだが、上記の謂れがある場所ゆえに若干人がいた。女子大生っぽい二人組が雨+強風の中で自撮り棒で動画をとっていてパワフルだなあと思った。

出雲大社

f:id:capp_10k:20220326234713j:plain

・ドメジャーな観光地なので人が多い。神社前の通りにはお土産屋や飲食店が並んでおり賑やかだった。ただ境内は伊勢神宮同様にピリッとした雰囲気がある。

・本殿がでかいし高い。大社造というこの辺特有の建て方で高床で縦に高いのが特徴らしい。伊勢神宮同様に本殿までには塀があるので至近には寄れないのだが、でかいので普通に本殿が見えた。

f:id:capp_10k:20220326234734j:plain

本殿を裏から撮影。塀に囲われているのに本殿を余裕で拝める

・ここの作法は二礼二拍手一礼ではなく、二礼四拍手一礼である。しかもその案内はあまり大きく掲示されていない。私は最初気づかず、「なんでみんな4回も拍手してんやろ...」と思いながら二礼二拍手一礼で参っていたので、完全に恥ずかしい人になっていた。

・縁結びで有名なので、とりあえず縁結びのお守りを買ったが、アラサー独身男性一人旅なので切実感が半端ないし、売り場の巫女さんにも切実そうだと思われてるのかなとかちょっと思った。

・権威がものすごい神社だが、アクセス良好だし参道もそれなりに賑やかなので、縁結びだパワースポットだとカジュアルに行っても楽しいと思われる。とりあえず行っとけ系スポットだなと感じた。

島根県立古代出雲歴史博物館

・大社からかなり近いところにある。よくある古めの資料館かなと思ったがピカピカ。出雲エリアの歴史全般とか、出雲国風土記絡みの展示とか、近くの遺跡で出た青銅器を展示している。

・予想以上に展示の量にボリュームがあり、結構楽しかった。予定の3倍余分に滞在してしまった。

・中でも近隣で発掘された青銅器類の展示が圧巻で、数百点近くある上にレプリカではなくほとんど本物が飾ってある。こういう博物館は大抵大部分レプリカを飾るイメージがあるので驚いた。展示室前には律儀に本物展示数を示す案内紙があり、私が行った日は400点近くある展示のうちレプリカは10点程度で残りは本物だぞと書いてあった。ほぼ本物じゃないか。

f:id:capp_10k:20220326235043j:plain

銅剣だらけ。しかも大体本物(壁にかかっているのは本物をもとに復元したもの)

f:id:capp_10k:20220326235259j:plain

小さなA5サイズ案内紙から漂う強者感

・地域の歴史も丁寧で、体験コーナーのようなものも充実していた。コロナなので使えなかったが。

・全国の歴史博物館の中でもクオリティが高い部類に入る気がする。歴史が好きなら行って損はないスポットだと思うし特に古代史好きならマストで行ったほうがよい。

白兎海岸

f:id:capp_10k:20220327000130j:plain

読みづらいが恋人の聖地らしい。一人できてすまん。

因幡の白兎の伝説でお馴染み。海岸付近に道の駅と白兎を祀った白兎神社がある。(写真奥の鳥居は白兎神社の鳥居だ)

兎の像がそこら中にあって可愛いし、縁結びスポットらしいので結構観光客が多かった。

f:id:capp_10k:20220327000249j:plain

・海岸自体は割と普通の海岸。

f:id:capp_10k:20220327000415j:plain

・出雲~鳥取砂丘に行く道中の国道9号沿いにあるので寄り道によい。

鳥取砂丘

f:id:capp_10k:20220327000532j:plain

鳥取といえばのスポット。日本最大の砂丘は伊達ではなく非常に広い。夏の昼間は砂漠さながらの高温になるらしく、砂地ゆえに普通に歩くよりも非常に疲れるので軽率に奥まで突き進むと多分帰りに地獄を見る。これでも戦後の開発でかなり狭くなったらしいので恐れ入る。

・出雲から行くと遠く、150kmくらい離れている。休憩等含め3時間ほどかかった。出雲鳥取間を日帰りするのは賢いプランではなかったと思う。ただ名古屋~鳥取間を飛ぶ飛行機はないのでどうしようもない。鳥取空港は羽田には便があるので、関東民は行き出雲で帰り鳥取といった感じで周るのがいいだろう。

・そんなわけで昼に出雲を出て着いたときには夕方だったが、涼しくて人も少ないのでちょうどよかった。日本ではなかなか味わえない荒涼な砂漠にいる感を存分に味わえる。馬の背と呼ばれている丘に登ると日本海が一望でき景観も良好。

ただし夕方だとラクダとかは撤収しているし、周辺施設も閉まっている。

f:id:capp_10k:20220327000724j:plain

インスタに載せたいタイプの写真

f:id:capp_10k:20220327001014j:plain

砂漠感

・この辺まで来ると近畿に近くなるので、大阪・兵庫あたりからのファミリー観光客が多かった。聞こえてくる言葉も中国方言というよりも近畿方言という感じだった。

総括

・割と不憫な扱いを受けることも多い二県だが、調べると見どころが多かった。行きたかったがスケジュールの都合で泣く泣くやめたところもある。

特に島根の今回行ったあたりは、歴史的に重要なポイントが多く、歴史(特に古代史)とか日本神話が好きな人なら、遠くても頑張っていく価値のある場所だと思う。

鳥取は2か所しか行けていないので消化不良感がある。島根に比べれば名古屋に近いのでまたリベンジをしたい。

 

他に余談チックな感想も色々ありますが、すでに4000字に到達したので別の記事として書きました↓

 

capp-10k.hatenablog.com