(旅行記)青森と秋田に行った

お盆休みでしたね。

ということで、青森と秋田に行ってきました。なんでかと言えば、今まで全く行ったことがない場所だからです。過去に北海道には行ったことがあるので、多分そのとき上空を飛びましたが、地表面はかすりもしたことがない場所です。

実は私は日本の全都道府県に行くことをささやかな人生の目標にしています。3月に行った島根と鳥取もその一環でした。

 

capp-10k.hatenablog.com

 

せっかく行ったので旅行記として感想とかを残しておきたいと思います。

青森駅周辺

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸

今は北海道と青森の間には青函トンネルが通っており、電車に乗れば陸路で津軽海峡を渡ることができます。青函トンネルができる前に函館と青森を結んでいたのが青函連絡船です。八甲田丸という実際に使用されていた連絡船をそのまま博物館にしたというのがこの施設です。私はこの手の産業系博物館が好きなので、行くことにしました。

青函連絡船は列車を載せることもできます。列車を載せるための橋も見られます。カーフェリーくらいしか知らない私には列車を船に載せるという発想がそもそもなかったので、結構驚きました。

橋の近くには太平洋戦争時に青函連絡船空爆された際の戦災碑があります。

青函連絡航路は戦時中は北海道の石炭を本州に運ぶ航路として重宝されていたらしいです。


船内には昭和30年ごろの青森駅あたりを再現した感じのジオラマ・船の設備(エンジンとか操舵室とか)・青函連絡船の歴史資料を見られます。また列車が入っていたスペースには、当時載せられていたであろう列車も残っており、見学できます。

後述するねぶたの家とかよりは空いていますが、鉄道とか船とか産業系のもろもろが好きな人は行って損はないと思います。

ねぶたの家 ワ・ラッセ

新しめのねぶた祭の資料館です。ねぶた祭の歴史だったり、本物のねぶたが展示されています。ちょうどお盆の一週間前にねぶた祭がやっていましたが、そこで使われていたねぶたがもう展示されていました。青森と言えばねぶたというわけで、館内は結構混雑しています。

実物のねぶたは迫力が段違いですね。

今年のねぶた祭は3年ぶりですと報道されていたのをちょこちょこ見たからなのか、ねぶた祭の資料映像や実物を見て、なんだかちょっと泣きそうになってしまいました。普段お祭りの類はそんなに行くタイプではないのですが、実物の迫力とか、コロナでこういうのも段々やれんくなったよなーとふと思ったとかが理由だと思います。

ありきたりな言葉ですが、百聞は一見に如かずとか失ったときにその大事さに気づくとか、そういうことなんでしょう。

ちなみにこれから旅行行く方向けのtipsですが、先述の八甲田丸との共通入場券があり、どっちもいくなら共通入場券を買ったほうが安くなります。私は八甲田丸で入場券買うときに存在に気づかなかったのでそれぞれ入場券を買いましたが....。

三内丸山遺跡

青森駅前で一泊して翌朝、三内丸山遺跡に行きました。世界遺産に登録された縄文時代の遺跡です。遺跡本体と併設された資料館で構成されています。

資料館には土偶、土器など、遺跡で発掘されたものが並んでいました。写真はありませんが釣り針は今のものとほぼ同じ形をしています。また、どうやら北海道や中部地方で採れたようなものも交易で入手していた痕跡があるらしいです。縄文時代というと遅れているという印象を持ってしまいますが、縄文人を舐めてはいかんなと思いました。

外の遺跡本体には復元された家や倉庫、高層建築が建っています。
個人の竪穴住居は定住にはちょっとしんどい狭さだなと思いました。高層建築はかなり高いです。柱の間隔がすべて35cmの倍数で建てられていたらしいです。彼らなりにメートルとかヤードみたいな標準規格を持っていた可能性があるなと思いました。やはり縄文人を舐めたらいかんなと思いました。

青森県立美術館

遺跡から徒歩10分程度と近いところにあります。遺跡の入場券を持って入ると割引を受けられました。元は行く予定なかったですが、最近の大雨影響を懸念してもともと行く予定の八甲田山をキャンセルして時間が空いたので、同行した友人の勧めで行きました。
通年展示として、奈良美智という青森出身の芸術家の作品が多く展示されています。現代人にも馴染みやすい作風の方で美術ちんぷんかんぷんな私にも楽しみやすいです。

また、無料で入れる場所として「あおもり犬」という同じく奈良美智による彫刻が展示されています。見ての通り可愛いし目を引くので、結構人気スポットのようです。

行ったときは特別展として絵本作家とかウルトラマンのデザイナーとかの展示もありました。美術館というと難しくて取っ付き辛い感じがありましたが、ここは私みたいな無教養人間も楽しめる作りになっており良かったです。(夏休みシーズンなのでとっつきやすいものをあえて選んで展示しているのかもしれませんが...)

ここは建物自体も結構こだわって作ったようで、館内案内パンフレットに並んで、建物自体の案内パンフレットもありました。美術館ってのはそういうもんなのかもしれませんが、個人的には珍しいと思いました。

弘前城およびその周辺

車で1時間ほど移動し、弘前市弘前城公園まで来ました。弘前城公園といえば春の桜祭りですが、お盆の時期もそれなりに人がいました。

弘前城です。弘前城は石垣修理中で、天守だけ別のところに移っていました。天守閣って動かせるんですね。

江戸時代の天守で現存するものは東北地方だとここしかないそうです。

弘前城公園内には植物園や博物館もあり1日中いられそうです。

水面に浮かぶ犬顔を見て驚く魔法使いの姿が見える気がする

春陽橋(実際のカットは反対の岸から撮ったものですが...)

さて、ここは予習していたふらいんぐうぃっちの聖地でもあります。
同行する友人はアニメを全然見ない人なので本腰を入れては探せませんでしたが、犬になった魔法使いがいそうなところは見つかりました。

アニメでちょこちょこ映っていた岩木山です。こうやって見るとちょっと低いですが富士山っぽく見えます。ちょこちょこ映るのもわかりますね。

このあたりには観光地によくある顔出しパネルもあり撮影スポット扱いされていました。

城北側にある石場家住宅も見ることができました。江戸時代の商家の遺構とのことで重要文化財になっています。今は酒屋です。ここはなおさんのお家のモデル地になっています。かなりくたびれていますがふらいんぐうぃっちのポスターも貼ってあります。
せっかくの酒屋ということで、一番人気らしいお酒をお土産に購入しました。飲むのが楽しみです。

ところで、この辺りは最近出たアイドルの写真集のロケ地でもあるらしく、ドルオタの友人は喜んで写真を撮りまくっていました。

 

この後、秋田県大館市まで移動して一泊しました。移動中、断続的に降っている雨が活発化したタイミングにあたってしまい、猛烈な雨に降られました。ホテルに着いた後、雨が引いたのを見計らって夕飯食べに外出したら大館駅付近の道がちょっと水没していてビビりました。(すぐ水は引いたみたいですが)

秋田犬の里

さて、翌朝天気が良くなったので観光再開です。

大館発祥の日本犬である秋田犬に関する資料館です。秋田犬の紹介展示や秋田犬をガラス越しに拝めるコーナーがあります。

かわいいですね。

大館市は当然ながらご当地ゆるキャラも秋田犬モチーフであり可愛いグッズがお土産コーナーにたくさんあり賑わっていました。我が街にはそんな可愛いものは地元にないので、可愛いものが地元にあるのって結構なアドバンテージだよな...とか思いました。

ちなみに大館市にはこれ以外にも秋田犬関連の施設があります。秋田市からは遠いですが、愛犬家なら行って損はない場所でしょう。

男鹿半島

本州から日本海ににょきっと突き出ている半島です。

ここは毎年大晦日にやってきて子供をビビらせる風習であるなまはげで有名なところです。この風習を知った子供の頃、地元にはない風習で本当によかったと思っていました。そんななまはげを紹介するなまはげ館という資料館があります。秋田観光地10選みたいなネット記事見ると入っていがちな施設であり、結構盛況でした。

中でなまはげを記録した映像を見られるのですが、どの子供も泣きわめきながら親にしがみついており、これはトラウマもんだろうなーと思いました。ちょっと前に金曜ロードショーモンスターズ・インクがやってましたが、なまはげはあの会社で結構いい成績をとれそうです。

なまはげというのは男鹿半島内でも集落によって造形がちょっとずつ違うようです。そんな造形の違うなまはげ達を一同に集めたコーナーもあります。

こう並んでいるとさすがにビビります。

左:顔が怖いなまはげ 右:ちょっとかわいいなまはげ

よく見てみると、普通に怖い顔が多いですが、案外かわいい感じの顔のなまはげもいました。まあ悪い子はいないかと叫ばれながら来られたらそれでも怖いんでしょうけど...。

ちょうど男鹿半島にいったときは晴れていたので、半島をぐるっと回ってみました。

男鹿半島は海沿いかつちょっと高いところに道が通っており、海を見下ろすような形で見られる景色のいいところが多いです。

道中には、ゴジラ岩なる名前の岩もありました。この手の名前がついた自然物って「こじつけでは...?」みたいな見た目のものもたまにありますが、ゴジラ岩に関しては結構ちゃんとゴジラだなーと思いました。

この辺りはこんな感じで自然が豊富ですが、一方で半島の付け根あたりにはそこら中に風力発電の風車が建っていたり、国家石油備蓄基地が建っていたりと興味深い人工物も色々ありました。コンテンツ力の高い半島ですね。

終わりに

青森も秋田も、下手すれば一生行かないことになりかねない場所だったわけですが、行ってみるとやはりいいところが色々ありますし、ご飯もおいしい場所でした。(飯の話あまりしてませんが色々食べてます)青森でも南部地方とか半島とか、秋田でも南のほうは今回全く行けていないので、次回以降の宿題にしたいと思います。

あと、この時期の西日本は台風とか来てえらいことになりやすいので、避ける意味でも北日本に行ったのに結局豪雨に見舞われながらの旅行となりましたが、危険がないようにハザードマップとニュースを見まくりながらルートを決めたため、旅先の地理の理解という意味では普段の旅行より学ぶところが多かったような気がします。ただ次回はちゃんと天気がいいときに行きたいものですね。

 

おしまい