「買ってよかったもの」で2022年を振り返る

年末ですね。年末は時間があるので、昨年同様に買ってよかったものシリーズも書きます。

といっても見返すと2021年に比べてあんまりおもしろい買い物していないので本とかも入れてます。

インフレータブルマット

今年はキャンプに2回行ったので外寝グッズを結構買ったのですが、一番買ってよかったのはこのインフレータブルマットでした。もともとキャプテンスタッグの緑のEVAマットを持っており、GWにキャンプしたときはそれを使っていたのですが普通に腰が痛くなりました。秋にまたキャンプに行くことになったのでそれに合わせて購入しました。

 

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使用した結果ですが、これに書いたとおり、地面のゴツゴツをいい感じに打ち消してくれたので快適に寝られました。

設営もバルブ開けて放置しておくだけでいいし、撤収も体重かけて空気を抜きつつ抜けば収納袋に入れられるくらいにはすぐ縮んでくれるので楽でいいです。

未使用時でも結構でかいので、徒歩やバイクでキャンプする人は使えないのがネックですが、私は車でしかキャンプしないので大きな問題ではありません。

キャンプ以外にも使いどころは結構あり、客人用布団がない友人宅に泊まることがあるときも持っていくことで快眠できました。電車で友人宅まで行ったので移動はしんどかったですが。大学生の頃は居間に雑魚寝で全然よかったですがアラサーになるとそうもいかない...。フラット気味のスペースを長めにとれる車なら多分車中泊にもいいと思います。

珈琲の世界史 (講談社現代新書)

私の趣味のひとつに、kindleセールで安い本を漁ってまとめ買いして積むというものがあります。

この本は通勤のお供に聞いているpodcastである「ゆる言語学ラジオ」にていい本だと言われていたところでちょうどセール対象になってたので買い、2か月ほど積んだのち読みました。

名前の通り、コーヒーの起源から普及、変化、そして執筆時点の現在までの流れがまとまっている本です。

コーヒーは割と飲む方ですがこの本の序章で紹介されてるような基礎知識(どうやってできるとか、深煎り浅煎りの違いとか)みたいなところすら知らなかったので、色々勉強になりました。

この本の楽しいポイントは3つあると考えています。

1つ目が、教科書では影が薄い国の歴史を知れる楽しさです。コーヒーが西欧世界に広まる前の段階は、コーヒー発祥の地であるエチオピアや次に伝わったイエメンが主な舞台なわけですが、この辺の世界史の教科書だと正直陰が薄い国々の歴史をコーヒーを通して知ることができます。あくまでコーヒーメインですが教科書で言及があまりないので知らんことが多くて面白いです。

2つ目が、コーヒーと世界史教科書太字ワードがどんどん繋がっていく楽しさです。コーヒーが西洋世界に広まった後は、コーヒーハウスが市民交流の場として使われたり、儲かる作物として植民地に広がっていったりする中で、これまでとは打って変わり世界史の大イベントとも関わるようになります。こういう意外な関係性を見つけるのは歴史の楽しさだよなーと思います。

3つ目が、薀蓄収集の楽しさです。歴史を辿ると、ブルーボトルコーヒーの名前の由来とか、モカって実は地名だったんだとか、戦前のカフェは実質風俗店だったとか(なので本書で区別のためにカフェーと呼ばれている)とか、色々な豆知識が収集できて楽しいです。披露する場があるわけでもないですが、こういう知識は持っていればいるほど楽しいのでたくさん持っているに越したことはありません。

というわけで楽しく読めました。私が元々歴史が好きなのも大きいですが、『(身近でやたら狭い範囲の何か)の歴史』という本は似たような楽しみを得られそうなので、今後も読んでいきたいですね。

聖地巡礼 - 世界遺産からアニメの舞台まで (中公新書)

これもkindleです。アニメの聖地巡礼が趣味の一つである私としては、いつか読んでみたいと狙っていた本であり、2015年とちょっと古い本だったのでウォッチリストに投入してセールになるのを数年待っていました。ただなかなかならないので「この本はセールにならんタイプのやつだな」と思い、普通に定価で買いました。

定価で買って読むに値する本でした(先述の珈琲の世界史だって定価でも全然いい本ですが)。ケチらずはよ読めばよかったです。

著者は宗教系の研究者であり、宗教が世俗化し私事化する中で、聖なる場所ものがどのようにして社会に位置づけられているかというのが本書の主たる問題意識です。現代における宗教の特徴である「世俗化」「私事化」を整理したうえで、聖地で人をひきつけるものはそもそも何か、現代の観光と融合していった聖地巡礼とはどういったものかを、サンディアゴ巡礼、世界遺産、キリストの墓、パワースポットブーム、アニメ聖地巡礼鷲宮神社)などの個別事例を見ることで説明していきます。そして、現代の聖地巡礼は、伝統と教義だけではなく、その場所を唯一無二に変える物語とそれを共有する人々のつながりが不可欠であるとしています。この性質は宗教的なものが伝統的な宗教組織から個人間のつながりに移行していることを示しており、この点で、聖地巡礼が盛んになっていることは宗教と社会の新たな関係性を示しているという主張を導いています。

アニメの聖地巡礼への言及は最後の方でらき☆すた鷲宮神社に触れているくらいですが、聖地が生まれる条件である「その場所を唯一無二に変える物語」と「それを共有する人々のつながり」を念頭に置くと、聖地巡礼に適したよきアニメ聖地とは何たるかという条件が見える気がします。それは、「人々のつながり」を作れるか=ホスト側に巡礼者を受け入れ交流を生み出せる準備があるかや、ホスト側が主体的に関与できているかということだと思います。オタクが聖地でポスターやパネルを見つけるとうれしいのは、そこにホスト側の主体的関わりの跡を感じられるからだし、聖地になっている店の店員さんが好意的だとうれしいのはまさにホストとゲストの交流が生まれているからなのかなと思いました。

アニメ聖地としてかなり成功している大洗は、この点を十分に満たしており、だからこそアニメ聖地として成功して多くのリピーターを呼んでいるのだと思います。ゆるキャン△の山梨もいい線をいっている気がします。

 

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私も大洗に行った際は、ホスト(商店街の方々)のフレンドリーさに驚いたと共に嬉しくも感じました。

聖地巡礼をするときは、そんなことを考えてみるとまた面白いのかもしれません。

ところで、アニメ聖地の中でも、大洗や山梨みたいに主体的にホスト側が関わっている聖地を楽しむというパターンもありますが、ポスターすらないただの街並みをひたすら見に行くみたいな聖地の巡り方もあります。

本書の中には伝統的聖地の例として、聖母出現地が出てきます。

この読み方は本書の趣旨とはずれている気がしますが、こういうアニメ聖地巡礼の仕方は、特に萌えアニメの場合、聖母出現地的な感じで位置づけることもできるかもしれません。

そんな感じで色んな解釈の仕方ができて楽しいです。私はアニメやアニメ聖地巡礼の理解の解像度がかなりネット上の皆様に比べると低い気がするので、もっと解像度が高い方々が読むとどう解釈するのかなーとも思います。そういう意味でもここで載せておきたい一冊でした。

またぞろ。1,2巻 (まんがタイムKRコミックス)

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昨年からずっと気に入って読んでいます。今年2巻が出ましたが、1巻は電子で持ってるのにメロンブックスの限定特典が欲しくて1,2巻ともに物理本で買っちゃいました。買った甲斐があるいい特典でした。漫画は基本単行本派ですが、TL上の本誌派の皆様が載せる感想で本誌の展開が気になってしょうがないので本誌も追いたくなってきます。来年は3巻でしょうか。楽しみですね。

Cyberpunk2077

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詳細は過去記事参照ですが、買ってよかったですね。オープンワールドゲームはちゃんとやりたいというのは昔から思っていたことだったので、今年は達成できて良かったです。来年はエッジランナーズも見たいですね。

 

ということで、今年の更新はこれで最後になります。自分用の記録がメインの拙い文章ですが、それでも読んでくださる方がいるのはありがたいことですね。今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いします。では、よいお年を!

 

 

特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと